長きにわたりこの地で理髪店をご夫婦で経営していたが、区画整理事業により移転となった。
移転を契機に店名も改め、形態も理髪店のみから美容院とカフェの併設が希望された。
従来の顧客に加え、美容院とカフェは女性客の利用も想定され、外観・内装は性別や年齢層を問わず受けいられるデザインと、異なる形態への明確な動線計画が必要とされた。
アプローチは仕様により視覚的・感覚的に動線を解り易くしている。
男性客が利用する理髪店は、シャープで洗練されたイメージを黒の金属サイディングで表現。
女性客の利用を想定した美容院とカフェは、木外壁と塗装仕上とし、優しさ・可愛らしさを表現。
エントランスを異なる種類の金属サイディングと木軒天で双方の繋ぎとし、建物に一体感を持たせた。
経年変化を楽しめる木外壁及び木軒天は、ダークグレー、シルバーグレーと表情を変え年月をかけてデザインされる。
開店後も、ご夫婦により装飾され日々表情を変え、双方で造る理想的な建築物である。
|| 受賞暦 ||
「ニチハサイディングアワード2018」入賞