南区戸部下Ⅱ

風景に溶け込む家

両隣を切妻の平入屋根で構成された住宅に挟まれた一邸。
平入屋根とは、建物を低く感じさせる効果があると共に、建物を正面から見た際に最も空が見える屋根形状で、建物ではなく自然を主役とするような、日本人特有の感性に根差したものである。

そのため、計画する建物によって空を視覚的に埋めてしまわないように、両隣の建物と屋根形状を合わせ、軒を出すことで水平線を強調。
隣地の建物と連続するような風景をデザインした。

またバルコニーや玄関は、奥行をもたせることで外観に深みのある陰影を生み出している。
外壁カラーも落ち着いた色味をリズミカルに配色することで、洗練された静かな印象にまとめた。